
薄毛かも?と感じたら、まず現在の進行度を正しく見極めることが欠かせません。AGA(男性型脱毛症)は成人男性に最も多い脱毛タイプで、頭頂部や生え際の髪が徐々に細く・少なくなる進行性の症状です。放置すれば広がる一方ですが、段階に合った対策をすることで症状を改善できる可能性があります。
医学的にはAGAを7段階に分類し、それぞれ推奨される治療法が異なります。本記事ではこの分類を軸に、各ステージの特徴と対策をわかりやすく解説します。ご自身の状態をチェックし、今すぐ取るべき一手を見つけましょう。
AGAとは
男性型脱毛症(AGA: Androgenetic Alopecia)は、男性ホルモン(androgen)と遺伝的素因が関与する進行性の脱毛症で、成人男性によく見られます。
生え際や頭頂部の毛髪が徐々に細くなり、薄毛が進むのが特徴です。日本人男性のおよそ3人に1人が発症するとされ、思春期以降に始まり特に20代以降で増加します。放置すると進行してしまうため、早期の対策・治療が重要です。
AGAが進行する7つのステージ
AGAの進行度の目安として代表的な「ハミルトン・ノーウッド分類」をベースに、一歩踏み込んだ生活アドバイスと治療選択のヒントを添えてまとめました。ご自身がどこに当てはまるか照らし合わせながら読み進めてください。
ステージ1 ー 見た目の変化はほぼゼロ

診断
生え際の後退がほとんどなく、頭頂部の脱毛もないふさふさの頭髪の状態です。この段階は便宜上AGAの最初の段階に含まれていますが、薄毛の症状はまだほとんど現れていない段階です。
対策方法
この段階では治療を行う必要性は低いですが、家族にAGAの既往がある場合はスマホで定期的に写真を残し、変化を見逃さない習慣づけが役立ちます。日常的な睡眠・食事・ストレス管理を整え、頭皮環境をキープしておくことが最大の予防策です。
ステージ2 ー 生え際が後退し始める初期段階

診断
こめかみ付近の脱毛が目立ち、上から見ると生え際がV字やM字になり、こめかみあたりの地肌が見える状態です。
対策方法
状態は比較的軽度ですが、この段階から抜け毛の治療を開始するのがベストです。またこの段階であれば、AGA以外の薄毛の原因も考えられます。喫煙や運動不足などは薄毛に影響を及ぼしますので、生活習慣の見直しも有効かもしれません。
ステージ3 ー はっきりしたM字・V字、または頭頂部の密度低下

診断
生え際がより後退し、はっきりしたM字またはV字の形になっている状態です。頭頂部が薄くなる人もいます。
対策方法
この段階以降は治療法を使っての本格的な治療をお勧めします。脱毛を抑制するフィナステリドや、発毛を促進するミノキシジルなどを使いましょう。
ステージ4 ー 生え際の抜け毛と頭頂部の薄毛が目立つ中期

診断
生え際の抜け毛が多く、頭頂部の毛量はまばらか、まったくない状態です。この段階では生え際の後退だけでなく、頭頂部の薄毛も目に見えてわかるような状態になっています。
対策方法
大量の髪を元に戻すことは難しいかもしれませんが、治療薬の使用により今ある髪を維持し、太さや範囲を改善できる可能性があります。自毛植毛手順(毛が抜けてしまった部分に自分の毛髪を移植すること)によって頭皮と生え際に厚みとボリュームを取り戻す人もいます。
ステージ5 ー 生え際と頭頂部の薄毛が繋がる進行期

診断
これまで別々で進行が進んでいた生え際と頭頂部の薄毛が繋がり、生え際と頭頂部を分ける毛髪が薄くなった状態です。
対策方法
薬の使用は抜け毛が進むのを防ぐのに役立つ可能性がありますが、すでにホームケアのみでの対策では改善が難しく、自毛植毛の方が有効な選択肢になるかもしれません。
ステージ6 ー 生え際と頭頂部が広範囲に露出

診断
この状態では、髪が全体的に軟毛になっており、生え際と頭頂部に毛髪はほとんど残されておらず、その他の部分でも全体的に髪が薄くなっています。
対策方法
薬の使用による改善効果は限定的になります。自毛植毛を行なっても、髪を完全に取り戻せる可能性は低いでしょう。
ステージ7 ー 後頭部以外の毛髪がほとんど消失

診断
AGAの最も進行した状態で、後頭部以外の毛髪がほとんど失われた状態です。
対策方法
この状態では残念ながら有効な治療法はほとんどありません。産毛が生えている場合、毛根が完全に死んでしまっている訳ではなく、薬の服用でも治療が可能な場合があります。
まとめ
ご自身の薄毛進行度は把握できたでしょうか。本記事の判別方法はあくまで簡易的なものに過ぎないので、判断が難しい場合クリニックなどで進行度を判断してもらいましょう。
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