薄毛はデリケートな問題で多くの人々が気にしているものだけあって、薄毛に関する噂や通説は非常に多いですよね。その中でもよく聞くのが、「母型の祖父がハゲていたら子孫もハゲる」というもの。薄毛は遺伝の要素が強いと一般的に考えられていますが、果たして本当なのでしょうか。そうであった場合遺伝による薄毛はどうすることもできないのか、など薄毛と遺伝にまつわる気になることを解説します。
結論として、薄毛は基本的に遺伝します。研究によって薄毛は遺伝による影響を受けやすい疾患であることがわかっています。薄毛には様々な種類がありますが、その中でも最もメジャーなAGA(男性型脱毛症)、FAGA(女性男性型脱毛症)は特に遺伝による影響が大きいと言われ、高い確率で薄毛が遺伝します。
人間の遺伝情報は細胞内にある染色体に記録されています。この染色体が薄毛になるかどうかにも関わっており、特に母方の祖父が薄毛であるかどうかが重要であるとわかっています。以下は薄毛が遺伝するメカニズムです。
1.
祖父から母へ、AGAの情報を持つX染色体が1つ遺伝します。母方の祖父がAGAの場合は100%、AGAになる遺伝子が含まれています。祖母から母へ、X染色体が1つ遺伝します。一般に女性がAGAの遺伝子を持っている確率は約50%なので、ここでも約50%の確率でAGAになる遺伝子が含まれていることとします。
2.
母から息子へ、X染色体が1つ遺伝します。祖父から受け継いだX染色体では100%、祖母から受け継いだX染色体では約50%の確率でAGAになる遺伝子が含まれているため、全体では約75%となります。
3.
以上から、母方の祖父がAGAである場合、息子には約75%の確率でAGAが遺伝することになります。
薄毛は遺伝だけでなく生活習慣や普段のヘアケア方法に大きく影響を受けます。髪に悪い習慣やヘアケアをしていないかを確認し、もしあれば改善しましょう。AGAは放っておくと悪化してしまう進行性の病気であるため、早期に治療を始めるのがとても重要です。日頃から頭皮や髪の状態をチェックし、異変に気づいたらすぐにクリニックの受診を受けましょう。
薄毛には医学的に効果が認められた治療薬が用意されており、遺伝による薄毛に対しても高い育毛抑制・発毛効果を発揮してくれます。
いかがだったでしょうか。薄毛は残念ながら遺伝の影響を強く受けてしまい、この事実を変えることはできません。しかし、薄毛が遺伝の影響を強く受けるということは同時に、将来自分が薄毛になるかどうかがある程度予測できるということも意味しています。早めの対策や意識で将来の薄毛に備えましょう。
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医療家系で育ち、若くに父が病死したことから、ヘルスケア領域での社会貢献を志す。自身が薄毛に悩んだ経験から「すべての人をデリケートな健康問題から解放する」をミッションにしたオンライン診療サービスActually, を創業。京都大学経済学部卒、ボストンコンサルティンググループにて企業の経営戦略策定を支援。