マンジャロの効果と副作用を徹底解説｜痩せる仕組み・危険性・痩せない原因まで

マンジャロとは？

最近、ダイエット薬として注目を集めているマンジャロ（Mounjaro）をご存じですか？
マンジャロは、ダイエットをサポートする新しいタイプのお薬で、主成分のチルゼパチド（tirzepatide）は、GLP-1とGIPという2種類のホルモンの働きを模倣することで、より強力に食欲を抑えます。
この作用によって、

• 食欲をコントロールしやすくなる
• 満腹感が長く続き、間食を防ぎやすくなる

といった効果が期待でき、自然と食事量が減ることでカロリー摂取が抑えられ、体重減少につながるのです。
また、マンジャロの大きな特徴として、GLP-1の中でも最も体重減少効果が高いお薬として知られています。
マンジャロはGLP-1とGIPという2つのホルモンに働きかける“デュアルアゴニスト”であるため、従来のGLP-1受容体作動薬よりも高い体重減少効果が見込めるのです。

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マンジャロの効能・効果は？

マンジャロには、大きく分けて3つの効果があります。
1つ目は、脳の「食欲中枢」に働きかけて、自然と食欲をおさえる作用です。無理に我慢しなくても「なんとなくお腹がすかない」という感覚になり、食事の量が減りやすくなります。
2つ目は、胃の動きをゆっくりにして、満腹感を長くキープする働きです。少ない量でも「お腹いっぱい」と感じやすくなるので、食べすぎを防ぎやすくなります。
3つ目は、脂肪の分解を促進する作用です。マンジャロ特有の成分であるGIPは、体内で脂肪を分解してエネルギーとして使いやすくする働きがあり、脂肪を効率よく燃焼させる作用があります。

これらの作用から実現できるのが、その高い体重減少効果です。効果の実証例として、チルゼパチド（GIP/GLP-1注射薬）を用いた2,539人の参加者を対象とした臨床試験では、72週間投与した患者の平均体重減少率が約21.4%という高い改善率が確認されています。
たとえば体重100kgの人であれば、平均で約21kgの減量が期待できる計算になります。

マンジャロの効果が出始めるまでの期間は？

「マンジャロって、どのくらい続ければ効果が出るの？」そんな疑問を持つ方も多いかもしれません。
GLP-1系のダイエット注射は、少なくとも3ヶ月以上継続することで、効果を実感しやすいとされています。
また、マンジャロ注射一回の効果の持続期間は1週間で、毎週欠かさず注射することがのぞまれます。
使い続けるうちに、少しずつ食欲が落ち着いてきたり、体重が緩やかに減っていくなど、体の変化を感じやすくなります。
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治療期間の目安は、次のとおりです：

• マンジャロ：最長16ヶ月程度
• リベルサス／オゼンピック：最長15ヶ月程度
• サクセンダ：最長13ヶ月程度

これらの薬には、現時点で明確な最長使用期間の制限はありませんが、臨床試験などで上記の期間までの使用が安全であることが確認されています。
そのため、多くのクリニックでは16ヶ月前後を目安に一度休薬することが推奨されています。

効果が出たら、すぐやめてもいいの？

ここで注意したいのが、「使ってすぐに十分痩せたから、もうやめても大丈夫かな？」と考えてしまうことです。
GLP-1の薬を急にやめると、抑えられていた食欲が一気に戻ってしまい、リバウンドのリスクが高まることがあります。せっかくの努力が無駄になってしまうのは避けたいですよね。
そのため、「とりあえず3ヶ月は続けてみよう」という気持ちで取り組むと良いでしょう。体調やライフスタイルに合わせて、医師と相談しながら無理なく続けていくことが大切です。

マンジャロを使用しても痩せない場合は？

「マンジャロを使っているのに、思うように痩せない…」そんなときは、いくつかの原因が考えられます。

まずひとつは、正しい使い方ができていないケースです。自己判断で量を減らしたり、途中で中断してしまうと、マンジャロ本来の効果が十分に発揮されません。

次に考えられるのが、食生活の見直しができていないことです。マンジャロは食欲を抑える薬ですが、胃が小さくなるわけではありません。そのため、食べる量や内容を意識することがとても大切です。食欲が落ち着いていても、高カロリーなものを食べ続けていれば、体重はなかなか減りません。

また、体質による個人差も無視できません。GLP-1の働きに対する感受性には個人差があり、効果が出るまでに時間がかかる人もいます。

さらに、マンジャロの用量が十分でない可能性もあります。
マンジャロには、2.5mg、5mg、7.5mg、10mgなどの用量の種類があります。マンジャロはまず 週1回2.5mgを4回（約1か月） 投与して体を慣らし、その後 週1回5mg に増量するのが一般的なステップです。
2.5mgは副作用（吐き気・膨満感など）に順応するための“慣らし量”であり、ダイエット効果を実感するには少なくとも5mg が必要になることが多いとされています。ただし自己判断での増量は副作用リスクを高めるため、必ず処方医と相談しながら段階的に調整しましょう。

食事や運動など、日々の習慣を少しずつ見直すことが、マンジャロの効果を引き出すカギになります。

禁忌と副作用

マンジャロは、食欲を自然に抑え、無理のないダイエットをサポートしてくれる注射薬です。ただし医薬品である以上、副作用や使用できないケース（禁忌）もあります。安全に使うために、事前にしっかり確認しておきましょう。

よく見られる副作用

吐き気・消化器の不調（便秘・下痢など）

マンジャロで最も多い副作用は、胃腸の不快感です。使用初期に「ムカムカする」「お腹の調子が悪い」と感じる方もいますが、多くは数日〜数週間で自然と落ち着きます。ただし、症状が長引く場合は医師に相談しましょう。

頭痛・めまい

軽度なものであることが多く、時間の経過とともに改善する傾向があります。気になる場合は、無理をせず安静に。

（まれに発生）低血糖

- とくに糖尿病の方や、他の血糖降下薬を使っている方は要注意。冷や汗・空腹感・ふるえ・動悸などの症状が出た場合は、ブドウ糖を含む飲み物や飴などを摂取して安静に。改善しない場合は、医療機関を受診してください。

注意が必要な重篤な副作用（ごくまれに発生）

マンジャロは比較的安全性の高い薬とされていますが、ごくまれに重篤な症状が起こることもあります。以下のような症状があれば、すぐに医師の診察を受けてください。

急性すい炎

背中やみぞおちの激しい痛み、嘔吐を伴う激しい腹痛は急性すい炎の可能性があります。

胆嚢炎・胆管炎

上腹部の鈍痛や不快感が続く場合は、胆のうや胆管に炎症が起きている可能性があります。

マンジャロを使用できない方（禁忌）

マンジャロは多くの人に効果が期待できる薬ですが、体質や持病によっては使用が適さない場合があります。以下に該当する方は、安全面からマンジャロを使用できません。

• 妊娠中・授乳中、または妊娠予定のある方
• 未成年の方
• 他のGLP-1薬やインスリンを使用中の方／1型糖尿病の方
• 甲状腺がんの既往や家族歴のある方、甲状腺疾患をお持ちの方
• 重度の感染症にかかっている方
• 腎機能または肝機能に障害がある方
• 膵炎・腸閉塞・胃潰瘍・炎症性腸疾患などの消化器疾患がある方
• 胆石症や胆嚢炎の既往歴がある方
• BMIが19未満、または摂食障害傾向のある方

安心・安全なダイエットのために

マンジャロは、正しく使えばダイエットの強い味方になりますが、副作用や体への影響にきちんと目を向けることも大切です。
少しでも体調に不安を感じたときや、使用を検討している段階であっても、医師としっかり相談したうえでスタートすることをおすすめします。
「痩せたいけれど、安心安全に治療進めたい」という方は、オンライン診療で丁寧にサポートしてくれるクリニックを選ぶのも安心です。

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Author

乾 陽平

Yohei Inui

医療家系で育ち、若くに父が病死したことから、ヘルスケア領域での社会貢献を志す。自身が薄毛に悩んだ経験から「すべての人をデリケートな健康問題から解放する」をミッションにしたオンライン診療サービスActually, を創業。京都大学経済学部卒、ボストンコンサルティンググループにて企業の経営戦略策定を支援。